『拝み屋郷内 花嫁の家』書評・ブックレビュー※ネタバレあり
こんにちは!あいのんです。
今回は『拝み屋郷内 花嫁の家』という作品の読書感想文を書こうと思います。
「拝み屋シリーズ」は、
もともと、
怖いかどうかで言えば、かなり怖いと思います。
しかし、
ありありと想像できる描写や心境、
特に、こちらの花嫁の家は郷内先生が公演会で何度話そうとしても邪魔が入ったり、
この前置きだけでも、私は好奇心がかなり高まりました(o
そして今まで沢山読んだホラー作品の中で、3本の指に入るほど好きな作
第1章「母様の家、あるいは罪作りの家」(※ここからネタバレを含みます)
第1章、第2章に分かれており、
第1章「母様の家、あるいは罪作りの家」では、ある女性が
怪異が大きく関わっているのですが、印象に残ったのは母娘の悲しい愛情のすれ違いでした。
人の力ではもはやどうしようもできない怪異に振り回され、
それでも、
郷内先生や、
本当に恐ろしいのは人間である。人間の欲である。
郷内先生の、依頼に向き合う葛藤もありありと伝わってきました。
本能では「逃げろ」と身体がすくんでも先輩から命の危険があると止められても、立ち向かいます。
第2章「花嫁の家、あるいは生き人形の家」
第2章では、
こちらでも、
男達が祀る禍々しい物をどうにかしなければ、女性は助からない。
それでも、
怪異が目に見える形で女性を襲ったことでようやく、
事実として起こったことに目を向けず、
私は人形が出てくる怪談が大好きなのですが、
関係ないと思っていた話が実は全部繋がっていた。読んでいてハッとなる事が何度もありました。
残念なところ
怖いのが苦手な人には、怖すぎるかもしれません。
また、少し関係性がややこしかったので分かりやすい図などがあれば良かったかなと思います。
最後に
正直、後味のいい話ではありませんでしたが、
創作と違って、よく分からないままの謎が残ったり解決したのか分からないこともあります。
私は郷内先生の作品のリアリティは、そこにあると思います。
取ってつけたようなご都合主義が無い所が、
2018年12月現在、文庫本は絶版になってしまっているようで中古でも高値が付いてしまっています。Amazonで約3000円~
【2019年8月追記】
なんとAmazonで約20000円〜にまで上がっていました!半年ちょっとで約7倍・・!
ドラマ化やコミックス化で知名度が上がったからでしょうか。
電子書籍の配信もあるので、そちらをオススメします。
余談ですがAmazonのレビューに「
続編のブックレビューはこちら
それでは、ごきげんよう(o